タイロッドエンドのロックを緩めてサイドスリップの調整をする

サイドスリップの調整を自分でしようとしていますか?サイドスリップの調整はハンドルを左右に回すとフロントタイヤの向きを変えるステアリング装置の中のタイロッド(ラックエンド)の長さを調整して行うことがほとんどです。

ステアリングラック使用の車がほとんどなので、たいがいの乗用車にはタイロッドが左右にありますが、むやみやたらに長さを調整しても意味がありません。

ハンドルのセンターがズレてしまう原因にもなってしまいます。まっすぐ走っているのにハンドルがまっすぐでないと気持ちが悪いですよね?

まぁ、逆にハンドルセンターがズレてきたら調整もできるということなのですが。

 

ハンドルセンターの調整は、今言っているように調整できるのですが、サイドスリップが車検の基準値内に収まっているのかは別の話です。

ハンドルはドンピシャでど真ん中でもサイドスリップの値がトンデモナイ値の可能性もあります。サイドスリップの値はテスターがないとまずわかりません。

車検のできる指定工場にはサイドスリップテスターが備え付けてありますので指定工場で見ていただきましょう。認証工場さんではほぼ備え付けてありません。簡易アライメントテスターならあるはずですが。

で、車検時のサイドスリップの基準値ですが、一部の車両を除きインの5㎜からアウトの5㎜です。

1メートル進むのに内側に横滑り(サイドスリップ)する値が5㎜まで、同じく外向きに横滑りする値が5㎜までということです。

到底自力で確認できるものではないことがお分かりになれるかと思います。

 

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サイドスリップのイン5㎜はトーが内側に5㎜という意味ではないので気を付けましょう。車検でサイドスリップの調整は主にタイロッドとタイロッドエンドのロックを緩め、タイロッドの長さで辻褄を合わせます。

辻褄を合わせる??

 

気づきました?サイドスリップはアライメントの調整をしているわけではないのです。

タイヤがどのように転がるのかを判断しています。わかりやすい例でいうとキャンバーの角度です。

タイヤが内側に傾いていたとします。このままタイヤだけでイメージしていただくと前に転がしたとき内側へ転がっていくことが想像できませんか?

実際には車に固定されているのでタイヤは内側に転がることが出来ません。なので、この時に横滑りが起こります。

これがサイドスリップです。

逆に外側へ傾いていたとします。外向きに転がろうとしますよね?そういうことです。

 

じゃあキャンバーの調整をしてもいいじゃんってなるかと思いますが、一般大衆の自動車はキャンバー調整機能は備わっていません。そう、タイロッドの長さを調整することでしかサイドスリップを調整することが出来ないのです。

タイヤが出来るだけ横滑りしないように、出来るだけまっすぐ転がるように辻褄を合わせるのです。

基本的にはインに1~3mmぐらいが良いと思います。アウト向きになっているより車が安定して走ります。

車検の基準内であってもイン側に調整してもらうことをお勧めします。

アライメントが問題なければ基本的にはこの基準に当てはまると思いますので、極端な値になっているようでしたら足回りの点検は必要です。ハブやボールジョイントにガタがあるとかないとか、ロアアームやタイロッドが曲がっているとか、タイヤに異常があるとかないとかです。

脱輪したことがあると要注意!

 

 

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