車検をお願いするときにタイヤの溝は多くの方が気になるところだと思います。タイヤの溝にはスリップサインという車検に通るか通らないのかをだれでも判断できる場所があります。
スリップサインで判断出来るのですが、タイヤの方の部分だけ溝がなくスリップサインの場所はまだ大丈夫という場合に車検に通ると思っている方もいます。
厳密にはアウトです。
スリップサインは決まったところにしかありません。目安でしかありません。スリップサインだけがタイヤについて、車検の時に確認、判断するものではありません。トレッド面全周にわたって確認します。
で、今回はタイヤのひび割れについてですね。
タイヤのひび割れについては保安基準でどれぐらいの深さとか長さだとかの判断基準は在りません。検査員の判断によるところが大きいです。
個人的にはぱっと見でサイドウォールにひび割れが確認できるようであれば交換をしていただくようお願いします。「よく見るとひび割れがあるな」というような状態のタイヤだと「早めに交換してくださいね」と促します。
次はタイヤの溝の部分に大きなひび割れがある場合です。これは交換していただかないと車検に通すことは在りません。非常に危険な状態になっていることが想像できます。
内部の構造体に損傷が及んでいる可能性が大きいのです。
この場合、いつバーストしてもおかしくない状態ですので、見た目だけで判断することは危険を伴います。
バーストということで少し思い出したことがあります。あなたにはあまり関係がないかもしれませんが、ダブルタイヤの大型車でパンクしていることに気づかず走行していた場合で、見た目には普通に使えそうな場合があります。
大型の車のパンクは基本、ホイールから取り外して内部の確認が必要です。少しでもしわがあるようであれば再使用は出来ません。外見大丈夫そうだなということでエアの充填中に爆発する事故が結構起きていると聞いています。
少しだけ大型車を取り扱っている場合は気を付けましょう。
で、タイヤの大きめのひび割れは、はっきり言うと寿命です。タイヤ代をケチって事故やトラブルを引き起こすことの方が色々と出費がかさみます。けが人が出ないとも限りません。
唯一路面と接しているタイヤをケチると痛い目に会うリスクが膨らみます。
それでも我慢しないといけない場合は十分気を付けてください。
● 参考 ●
タイヤの構造と名称| タイヤの基礎知識| ダンロップ
キズ|タイヤの点検|ダンロップ
まとめ
タイヤにひび割れがある場合、車検に通過できない可能性があります。タイヤにひび割れがあると、タイヤ自体が弱くなり、亀裂が進行し、爆裂する可能性があるため、安全上の問題が生じるためです。
車検に合格するためには、タイヤの状態が良好であることが求められます。タイヤの状態は、溝の深さや偏摩耗、異音・振動の有無、サイドウォールの破損やひび割れなどがチェックされます。特に、サイドウォールにひび割れがある場合は、その部分が弱くなり、タイヤが破裂する可能性が高くなるため、厳しい判断が行われることが多いです。
また、一般的には、タイヤの使用状況や走行距離、環境条件などによって、タイヤの寿命が決まっており、一定の期間経過するとタイヤ自体が劣化し、ひび割れが発生することがあります。そのため、タイヤの定期的な点検や交換が重要であり、タイヤの状態を把握し、必要に応じて交換することが車の安全性を確保する上で大切です。
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